QUEEN 「戦慄の王女」 / QUEEN (1973)
レコード盤でリリースされていたクイーンの過去のアルバムが'80年代後半にCD化されて以降、私もちょこちょこと買い揃えていったのですが、行きつけのレコード店にはファーストアルバムの「Queen / 戦慄の王女」と、セカンドアルバムの「Queen II / クイーン II」だけは置いてなくて、しばらくはこの2枚のCDを手にすることができませんでした。
その後、レコード店に立ち寄った際には、この2枚が入荷されていないか毎回チェックしていたのですが、そんなことを繰り返していたある日、ついにこの2枚が入荷されていたんですよね。
ただ、入荷された理由は、この2枚だけが廉価盤として再販されたからだったようです。他のアルバムは全て税込みで\3,008のままだったので、\2,300という価格設定は嬉しかったものの、どちらもジャケットの画質は悪いし、帯のデザインも何だか変だし、CDの裏面にもその変な帯のデザインが使われているしで、その時は買うのをためらい店を出ました。なにしろジャケットが酷くて、LPのジャケットをそのままスキャンしたような画質で、"Queen II"の方にはモアレまで入っている始末でしたからね。このファーストの方は元から荒い画質のジャケットだったこともあり、それほどでもなかったのですが、Queen II"の方は、まがい物じゃあるまいし、これは無いよなと思ったことを覚えています。
ということで、価格が上がってもいいからと、しばらくは手直しされて再発されるのを待っていたのですが、今ほど頻繁に再発されることもなかった時代でしたし、早くCDで聴きたいという気持ちを抑えられずに、結局は不満を持ちつつも、この汚いジャケットと変な帯の付いたファーストとセカンドの2枚を購入したのでした。まぁ、イギリス盤と同じ構図(日本盤とアメリカ盤はイギリス盤に比べてフレディが大きい構図)のジャケットながらも、色彩は日本盤とアメリカ盤の特徴であった赤みがかったカラーになっているという一風変わったこのジャケットも今となってはこれも思い出のひとつにはなってるんですけどね。
レコードの時代はといえば、初期の3枚は全て後追いで買ったクイーンのアルバムでしたが、その中でもこのファーストアルバムは一番最後に買ったアルバムでした。初めて聴いたときは、曲の展開が複雑で、随分とカッコ良いハードロックサウンドという印象がありましたね。当時は"Keep Yourself Alive"、"Great King Rat"、"My Fairy King"、"Liar"といった曲が特に好きで、ハードロック大好き少年だった私は、このスタイルで進化したクイーンも聴いてみたかったなんてことを思っていたこと覚えています。
そんなこともあり、当時はといえば後半の4曲は聴く機会も少なかったのですが、今になって思えば"Jesus"こそが最もフレディらしい楽曲のような気もします。この"Jesus"には"Bohemian Rhapsody"は言うに及ばず、クイーンの楽曲の中でも一番といいくらいにオペラや舞台劇的要素を感じるんですよね。
TRACK LIST
01. Keep Yourself Alive 「炎のロックン・ロール」 • Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury (Bridge: R. Taylor & B. May)
02. Doing All Right 「ドゥーイング・オール・ライト」 • Writers: B. May & T.Staffell / Lead Vocal: F. Mercury
03. Great King Rat 「グレイト・キング・ラット」 • Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury
04. My Fairy King 「マイ・フェアリー・キング」 • Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury
05. Liar 「ライアー」 • Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury
06. The Night Comes Down 「ザ・ナイト・カムズ・ダウン」 • Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury
07. Modern Times Rock 'N' Roll 「モダン・タイムス・ロックン・ロール」
• Writer: R. Taylor / Lead Vocal: R. Taylor
08. Son & Daughter 「サン・アンド・ドーター」 • Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury
09. Jesus 「ジーザス」 • Writer: F.
Mercury / Lead Vocal: F. Mercury
10. Seven Seas Of Rhye (Instrumental) 「輝ける7つの海 (インストゥルメンタル)」 • Writer: F. Mercury
NOTES
• Recorded December 1971, June - November 1972, De Lane Lea and Trident studios, London
• UK 24位 (Gold) / US 83位 (Gold)
• CD発売日:1990年12月5日
• 解説・歌詞・対訳付
■ 追記
こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組みの"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。
TRACK LIST
Disc 1: Queen
Disc 2: Queen - Bonus EP
1. Keep Yourself Alive [De Lane Lea Demo, December 1971]
2. The Night Comes Down [De Lane Lea Demo, December 1971]
3. Great King Rat [De Lane Lea Demo, December 1971]
4. Jesus [De Lane Lea Demo, December 1971]
5. Liar [De Lane Lea Demo, December 1971]
6. Mad The Swine [June 1972]
※ "Bonus EP"に収録されている1971年の貴重なデモ5曲はブライアン所有のアナログ盤から丁寧に抽出した音源だそうです。ただし、1曲目の"Keep Yourself Alive"の冒頭にあるアナログ特有のノイズは雰囲気を出すための演出で、恐らくは意図的に加えられたものではないかと。それにしても、デモとはいえ、1971年当時で既にこれだけのクオリティーで原型が完成していたことには驚かされますね。
▼ Queen - Keep Yourself Alive (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=JofwEB9g1zg
▼ Queen - Liar (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=oU7rqB9E_0M
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