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2015年8月 9日

THE TIME MACHINE 「タイム・マシン」 / ALAN PARSONS (1999)

CDの帯(初回プレス盤):タイム・マシン / アラン・パーソンズAlbum Cover (front): The Time Machine / Alan Parsonsこの「The Time Machine / タイム・マシン」は、「On Air / オン・エアー」に続くアランパーソンズのソロ3作目(3曲の新曲が収録されていた1995年リリースのライヴ・アルバム「The Very Best Live / ザ・ベリー・ベスト・ライブ」を含めると4作目)となるアルバム。

前作のスタジオ・アルバム"On Air"が1996年のリリースだったので、約3年ぶりのアルバムということになったわけですが、ここでも前作同様にトータル・コンセプト・アルバムの形態がとられており、このアルバムではアルバムのタイトルにもなっている「タイム・マシン」がテーマになっています。

日本で先行発売されたこのアルバムの日本盤は海外盤とは多少の違いがあり、日本盤だけのボーナストラックが収録されている以外にも、イギリス盤やアメリカ盤とはジャケットのデザインに若干異なる部分があります。

又、アルバムの最初と最後の曲名表記が、"H.G. Force Part 1"、"H.G. Force Part 2"となっているのも日本盤だけだったみたいで、その後にリリースされた海外盤では、それぞれ"The Time Machine (Part 1)"、"The Time Machine (Part 2)"となっています。

その曲名に関しては、元々そういった趣旨でリリースされたのか、もしくは、日本ではこの曲名で先行リリースされたものの、遅れてリリースされた海外盤では何らかの理由で急遽変更されたものなのかは分かりませんが、曲そのものに違いはないようです。

ちなみに、"H.G. Force"というタイトルは、小説「The Time Machine / タイム・マシン」の作者である"H.G. Wells"の名前と、重力、もしくは重力によって作用する力を示す"G. Force" (Gravitational Force) をもじって作られた造語で、このアルバムが、その"H.G. Wells"の著書に影響を受けて制作されたことから付けられたタイトルだったようです。

※ 補足
H・G・ウェルズ(Herbert George Wells / ハーバート・ジョージ・ウェルズ)はイギリスの小説家で、「The Time Machine / タイム・マシン」は1895年発表されたSF小説。

実は、タイム・マシンを題材にしたアルバムを作るプランはかなり以前からあったようで、付属の解説書によると、本来はファースト・アルバムの「Tales of Mystery and Imagination - Edgar Allan Poe / 怪奇と幻想の物語~エドガー・アラン・ポーの世界」(1976年)を出した後に、このコンセプトでやろうと思っていたらしいですね。

ということで、構想実現までには随分と時が経ったわけですが、このアルバム自体は、その"H.G. Wells"の小説を具現化したというものではなく、タイトルだけを引用したとのこと。

そして、今回もアルバムのアートワークを手掛けているのはストーム・ソーガソンで、例のごとく充実したブックレットが付いているのもファンにとっては嬉しいところ。

 

Booklet: The Time Machine / Alan Parsons   Booklet: The Time Machine / Alan Parsons

 

実を言うと、私自身はソロ名義での一作目「Try Anythig Once / 人生ゲーム」と同様に、最初に数回聴いた後はほとんど聴くことがなかったアルバムだったのですが、最近ではちょくちょくと聴いているので、この"The Time Machine"もまた"Try Anythig Once"と同じく、当初からするとアルバムに対する印象は多少変わってきた感じがします。

収録曲に関していえば、派手さは無いものの、その分、穏やかというか、雰囲気に浸れる曲が多い印象があります。その要因としては、ボーナストラックを含めて13曲中、半数近くの6曲がインストゥルメンタル、もしくは、ほぼインストゥルメンタルと言ってもいいような語りだけの曲で構成されている点も理由のひとつではないかといった気もします。

それと、ジワジワと染み入ってくるような女性のヴォーカル曲が2曲収録されているのも、このアルバムの特徴のひとつとして挙げられるのではないかと思います。アイリッシュ風サウンドが印象的な「The Call Of The Wild / コール・オブ・ザ・ワイルド」でヴォーカルをとっているのは、エンヤの姉であるモイヤ・ブレナン(クラナドのヴォーカリスト)。そして、「The Very Last Time / ベリー・ラスト・タイム」は、イギリスの女性シンガーソングライター(スリランカ生まれで国籍はイギリス)で、イギリスでトップ3に入るヒットを記録した「Promise me / プロミス・ミー」で知られるベヴェリィー・クレィヴァンがヴォーカルをとっています。ちなみに、そのイギリスでは、1990年のファーストアルバム"Beverley Craven"と、1993年のセカンドアルバム"Love Scenes"もそれぞれトップ5に入るヒットをを記録しています。

その他にも、過去の偉人達をを呼び戻そうよといった歌詞が印象的な「Call Up / コール・アップ」では、様々な偉人達の名前が次々と登場して面白いですし、「知らぬが仏」と、意味深なタイトルが付いた曲「Ignorance Is Bliss / イグノーランス・イズ・ブリス」は、アルバムの中で最も好きな曲のひとつ。

アルバムに参加しているヴォーカリストについては、先に挙げた二人の女性の他、トニー・ハードレイ(スパンダー・バレエ)、ニール・ロックウッド(E.L.O. Part II)、コリン・ブランストーン(ゾンビーズ)、グラハム・ダイ、といったように多彩な面々が顔を揃えており、更には、お馴染みのクリス・レインボウがいくつかの曲でバッキング・ヴォーカルとしても参加しています。

アルバムの構成としては、ハウスやトランスといったダンス系ミュージックで良く使われるバスドラムのスタイルが取り入れられているなど、現代的なサウンド・アプローチが印象的な"H.G. Force Part 1"と"H.G. Force Part 2"が、何処となくノスタルジックな雰囲気もあるその他の曲を挟むような形でアルバムの最初と最後に収録されているのが面白いところ。

ただし、アランパーソンズがコンポーザーとしてクレジットされているのは2曲目の「Temporalia / テンポラリア」だけで、残りの曲は全て元パイロットのイアン・ベアンソンとスチュアート・エリオットによるもの。

アラン・パーソンズ・プロジェクト時代から事実上のプロジェクト・メンバーとしてアルバムの制作に携わってきたこの元パイロットの二人の貢献度は、アランパーソンズがソロ名義でアルバムをリリースするようになってから益々高まった印象があり、もはやアランパーソンズの両腕ともいえる中心的役割を担う存在となったというか、欠かすことのできない存在となった感はありますね。アラン・パーソンズはといえば、そんな信頼のおける二人がいることで、心置きなくプロデューサーとしての役割に徹しているといった感じがします。

 

Album Cover (back): The Time Machine / Alan Parsons   CD Case (back cover): The Time Machine / Alan Parsons   CD: The Time Machine / Alan Parsons

 

CD Case (back cover): The Time Machine / Alan ParsonsTRACKLIST (Japan Edition)
1. H.G. Force Part 1 / 2. Temporalia / 3. Out Of The Blue / 4. Call Up / 5. Ignorance Is Bliss / 6. Rubber Universe / 7. The Call Of The Wild / 8. No Future In The Past / 9. Press Rewind / 10. The Very Last Time / 11. Far Ago And Long Away / 12. H.G. Force Part 2 / 13. Beginnings (Bonus track exclusive for Japan only)

1. H.G. フォース Part 1 / 2. テンポラリア / 3. アウト・オブ・ザ・ブルー / 4. コール・アップ / 5. イグノーランス・イズ・ブリス / 6. ラバー・ユニバース / 7. コール・オブ・ザ・ワイルド / 8. ノー・フーチャー・イン・ザ・パスト / 9. プレス・リワインド / 10. ベリー・ラスト・タイム / 11. フォー・アゴー・アンド・ロング・アウェイ / 12. H.G. フォース Part 2 / 13. ビギニングス (日本盤のみの特別ボーナストラック)

 

NOTES
• Lead Vocals:
1. Instrumental / 2. Instrumental [Narration: Professor Frank Close] / 3. Tony Hadley (Spandau Ballet) [Backing Vocals: Chris Rainbow] / 4. Neil Lockwood / 5. Colin Blunstone [Backing Vocals: Chris Rainbow] / 6. Instrumental / 7. Maire Brennan (Clannad) / 8. Neil Lockwood [Additional Vocals: Chris Rainbow, Stuart Elliott] / 9. Graham Dye / 10. Beverley Craven [Backing Vocals: Ian Bairnson] / 11. Instrumental / 12. Instrumental / 13. Instrumental [Narration: Alan Parsons]

• Singles from "The Time Machine":
1. "Out of the Blue" [Released: 1999] / 2. "The Very Last Time" [Released: 1999] / 3. "The Time Machine" [Released: 2000]

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 日本先行発売 / 日本盤限定ボーナストラック収録 / 解説・歌詞・対訳付
• 12ページオールカラーブックレット
• 制作者の意図により、12曲目と13曲目の間に約1分間の無音状態が挿入されています。

 

 

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