音楽 (ジャズ・フュージョン / Jazz & Fusion)

2018年3月 9日

THE NEW STANDARD 「ザ・ニュー・スタンダード」 / HERBIE HANCOCK (1996)

CDの帯(初回プレス盤):ザ・ニュー・スタンダード / ハービー・ハンコックAlbum Cover (front): The New Standard / Herbie Hancock前回とり上げたボズ・スキャッグスのブルース・アルバム「Come On Home / カム・オン・ホーム」でも触れていたように、1990年代の半ば過ぎ頃はブルージーなものやジャジーなものにちょっと嵌っていたのですが、ジャジーな曲が含まれているアルバムはいくつか持っていたものの、ジャズのアルバムというのは持ってなかったので、何か良いものがないかと思っていたんですよね。

ただ、ジャズとは言っても、まったりとしたものではなく、なんかこうエッジの効いたシャープなサウンドのものが聴きたいなと漠然と思っていたわけですが、そんな中、CDショップのジャズのコーナーで見つけたのが、当時リリースされたばかりだったこのハービー・ハンコックのアルバム「he New Standard / ザ・ニュー・スタンダード」でした。

帯とバックカヴァーに書かれた曲目を見て、ポップスやロック、或いはリズム&ブルースといったジャンルの曲をジャズ・サウンドにアレンジしたカヴァーアルバムだということは分かったものの、勿論、実際どんなサウンドなのかなんてことは全く知らないまま、曲目の中にドン・ヘンリーの"New York Minute"が記されていたことと、帯に書かれた紹介文を頼りに買ったわけですが、一応、ハービー・ハンコックの名前と"Rockit"の1曲だけは知っていたということも、購入を決めた理由のひとつでした。ただ、自分はこのとき初めてハービー・ハンコックがジャズ・ミュージシャンだということを知ったんですよね。

というのも、その唯一知っていた曲である"Rockit"はシンセ主体のファンキーな曲で、全然ジャズという感じではなかったですからね。

ちなみに、その"Rockit"は日本のラジオでも割と流れていて、インストゥルメンタル曲ながらも洋楽のチャート番組ではトップ10に入っていたように記憶しています。

ということもあり、ごく普通のジャズ・アルバムではないだろうとは思ってましたが、先に記したようにポップスやロック及びリズム&ブルースのカヴァーアルバムであり、ビートルズやサイモン&ガーファンクルといった有名どころの曲も取り上げられているということで、どういったアレンジがされてようとも、それなりに楽しめるのではないかとは思ってましたね。

Album Cover (back): The New Standard / Herbie Hancock   CD Case (back cover): The New Standard / Herbie Hancock   CD: The New Standard / Herbie Hancock

カヴァーとは言っても、オープニング曲の"New York Minute"を筆頭に、曲の中に出てくるのは一部のフレーズだけで、曲の大半は独自の解釈による演奏といったように、原曲を知っていても、その曲のカヴァーだとは中々気付かないようなものもあるので、原曲が好きだからという理由で購入すると面食らうかもしれません。これを斬新と捉えるか、はたまた破壊と捉えるか・・・。

とは言え、代表曲のひとつである"Rockit"でも分かるように、これまでもファンクやヒップホップといった要素を取り込んだ中で、ジャズというジャンルの拡張を試みてきた人だったことから、これもまたハービー・ハンコック流の自然な解釈とも捉えることができるのではないかと。

そもそも、ジャズやモダンジャズというのは、元々、このようにカヴァーを繰り返しながらスタンダード曲というものを確立してきた歴史があることから、今後のジャズ界というものも視野に入れた上で、新たなるスタンダードを提示しようという考えもあったのでしょうか? それにしても、リリースされてから20年を過ぎた今でも全く古い感じがしないですね。

 

TRACK LIST
1. New York Minute / ニューヨーク・ミニット - Don Henley
2. Mercy Street / マーシー・ストリート - Peter Gabriel
3. Norwegian Wood (This Bird Has Flown) / ノルウェーの森 - The Beatles
4. When Can I See You / ホエン・キャン・アイ・シー・ユー - Babyface
5. You've Got It Bad Girl / バッド・ガール - Stevie Wonder
6. Love Is Stronger Than Pride / ストロンガー・ザン・プライド - Sade
7. Scarborough Fair / スカボロ・フェア - Simon & Garfunkel
8. Thieves In The Temple / シーヴス・イン・ザ・テンプル - Prince
9. All Apologies / オール・アポロジーズ - Nirvana
10. Manhattan (Island Of Lights And Love) / マンハッタン - Written by Herbie Hancock, Jean Hancock
11. Your Gold Teeth Ⅱ / ユア・ゴールド・ティース II - Steely Dan [Bonus Track]

NOTES
• Herbie Hancock (ハービー・ハンコック) - Piano
• Michael Brecker (マイケル・ブレッカー) - Tenor and Soprano Saxophone
• John Scofield (ジョン・スコフィールド) - Acoustic and Electric Guitar, Electric Sitar
• Dave Holland (デイヴ・ホランド) - Acoustic Bass
• Jack DeJohnette (ジャック・ディジョネット) - Drums, Electric Percussion
• Don Alias (ドン・アライアス) - Percussion

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• ボーナス・トラック付
• 日本語解説付

 

▼ Herbie Hancock, Allstars in Japan 1996 - New York Minute

https://www.youtube.com/watch?v=mv7fUOLKDf4

 

▼ Herbie Hancock - Manhattan (Island Of Lights And Love)

https://www.youtube.com/watch?v=-lTUuwO725U

 

▼ Herbie Hancock And The New Standard All Stars Live at Montreux Jazz Festival 1997 (Full)
https://www.youtube.com/watch?v=OKQqo--NVZU

▼ Herbie Hancock All Stars - The New Standards Live (June 27th 1997, Montreal Jazz Festival)
https://www.youtube.com/watch?v=aGe0dPoJSuM

2018年2月10日

SESSION III - PROMOTIONAL RELEASE FROM YAMAHA (1981)

LPレコードの帯:SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)Album Cover (front):SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)なんと、2017年のアナログレコードの国内生産枚数が100万枚を超えたそうです。

▼ アナログレコード国内生産が16年ぶり100万枚越え。音楽ソフト全体は微減 (2018/01/25)
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1103002.html

▼ アナログレコード国内生産、16年ぶり100万枚超 (2018/01/25)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/25/news083.html

2017年の国内生産枚数は106万枚で、前年度の2016年と比べると33%増、生産額は19憶円(前年比32%増)となり、4年連続の2桁増になったとのこと。

自分自身は殆どのレコードを処分しており、今は僅かに残っているといった程度で、レコードを聴く機会も全く無いといった状況ですが、レコードの良いところは、聴くまでにレコード盤をジャケットから取り出して、盤を傷つけないよう注意しながらターンテーブルに乗せるといった、今だとちょっと煩わしいと思える一連の動作が伴うことにより、自然と「今から聴くぞ」といった意識が高まってくることにもあるように思います。それに、レコードの場合だと、何もせず、コーヒーでも飲みながら、ただその音楽だけを聴くといった、そんなまったりとした時間の使い方が不思議とできるような感じもするんですよね。

又、レコードを聴くときというのは、必然的に毎回ジャケットを目にするわけですし、レコード盤をジャケットから取り出すときには、レコード特有の匂いを微かに感じながら、レコード盤を直接手に取ってプレーヤーにセットすることから、そういった意味ではデジタル・データで取り込んだものとは違い、聴覚だけではない五感を刺激する要素が含まれていることも、レコードならではといったところかと。デジタル・データだとアルバムに手を触れることも、匂いを感じることもないですからね。

それと、レコードを持っている人、もしくは持っていた人は分かると思うのですが、日本国内で生産されたものと輸入盤では匂いも違うんですよね。正確には、レコード盤に加え、ジャケットに使われている紙、及びインクの香りを含めた匂いなんですが、直接音楽とは関係無いものの、そういったものもまた音楽に付随する思い出のひとつとして心の奥底に残っていたりするのではないかと。

そういえば、レコード・プレーヤーのターン・テーブルからレコードのフチを両手で挟んで持ち上げて、指の動きだけでクルっとひっくり返して裏面をセットするというあの動作を今でも簡単にできるのだろうか? なんてことをふと思ったのですが、どうなんでしょうね。しばらくやっていないとはいえ、何となくできそうな気はしますが、自信は無いです(笑)。

 

Album Cover (back):SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)   Album Cover (inside):SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)

 

解説書:SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)ということで、何か珍しいレコードを持ってなかったかなと思っていたところ、ふと思い出したのが、ずっと前にヤマハのスピーカーを買ったときに貰ったこのキャンペーン用の非売品レコード「SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)」です。

ただ、自分としては、割とレアなものかと思っていたものの、ネットで検索したら結構沢山オークションで出ているばかりか、音楽好きなら、多くの人が一度は覗いたことがあるであろう音楽データベース・サイトの"Discogs"にも掲載されていたのでビックリ。

付属の6ページの解説書には、いかに音質に重点を置き、妥協せずにレコーディングが行われたかといったことが、こと細かに専門的な解説を交えて記されているのですが、実際のところ、そういった解説に目を通さなくても一聴して直ぐに分かるほど音の良さを実感できます。

収録されているのはジャズやファンクといった要素を含んだフュージョン・サウンドといった印象ですが、当時はさほど興味があったジャンルの音楽ではなかったものの、その音の良さ(特にベースの音)に惹かれて結構良く聴いていたレコードです。まぁ、知り合いにはお昼のドラマとかのバックで流れてそうなんてちゃかされてましたけど(笑)。

 

▼ Yamaha Session III - Why Not?
https://www.youtube.com/watch?v=ceYgUjvH1-I

▼ Yamaha Session III - Nice Talking To You
https://www.youtube.com/watch?v=-hWMn8k9wLU

▼ Yamaha Session III - Pacific Dawn
https://www.youtube.com/watch?v=5pyefORMHQM

▼ Yamaha Session III - How Nice We Are!
https://www.youtube.com/watch?v=tfay0x-JRg0

 

レコード盤のラベル:SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)   レコード盤のラベル:SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)

Album Cover (inside):SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)

 

解説書:SESSION III (ヤマハスピーカーフェアー記念)MUSICIAN
• Keiko Doi (Keyboard)
• Yayoi Hirabe (Keyboard)
• Vince Colaiuta (Drum)
• Nathan East (Bass)
• Steve Forman (Percussion)

 

TRACK LIST
SIDE-A:
1. Why Not? (written by Keiko Ota) / Solo on GS-1: Keiko Ota
2. Nice Talking To You (written by Keiko Ota) / Solo on GS-1: Keiko Doi & Yayoi Hirabe

SIDE-B:
1. Pacific Dawn (written by Keiko Doi) / Solo on GS-1: Keiko Doi
2. Santa Ana Fwy. (written by Yayoi Hirabe) / Solo on GS-1: Yayoi Hirabe
3. How Nice We Are! (written by Keiko Ota) / Solo on YAMAHA Acoustic Piano: Yayoi Hirabe

 

NOTES
• ヤマハスピーカーフェアー記念キャンペーン用の非売品レコード
• 8ページの解説書つき(日本語 / 英語)
• 見開きジャケット
• Format: Vinyl LP

• Recorded at: Yamaha R&D Studio, Los Angeles, California
• Mastering at: JVC Cutting Center, Hollywood, California
• Digital Recording

 


 

そして、こちらは後に市販されたそのCD。

実を言うと、CDがリリースされていたことは、このLPの記事を書いているときに知り、探して購入したんですね。とは言っても、発売から既に30年以上も経っているということもあって、今では廃盤になっており、中古でしか手に入らなかったんですけどね。

それでも、CDがあることを知ってからは、CDで聴いてみたいとの思いがずっとあったので、数か月後にようやく見つけて手にすることができたときはやっぱり嬉しかったですね。ということで、このCDの部分は後から追記したものです。

CD Case (front):SESSION III (YAMAHA)   CD Case (back):SESSION III (YAMAHA)   Album Cover (back):SESSION III (YAMAHA)

CDの方はLPに収録されていた5曲に加え、新たに"Fortune Cookie"を追加した全6曲が収録されており、曲順も若干変更されています。

CD Case (inside):SESSION III (YAMAHA)MUSICIAN
• Keiko Doi (Keyboard)
• Yayoi Hirabe (Keyboard)
• Vince Colaiuta (Drum)
• Nathan East (Bass)
• Steve Forman (Percussion)

TRACK LIST
1. Why Not? (written by Keiko Ota) / 2. Nice Talking To You (written by Keiko Ota) / 3. Santa Ana Fwy. (written by Yayoi Hirabe) / 4. How Nice We Are! (written by Keiko Ota) / 5. Pacific Dawn (written by Keiko Doi) / 6. Fortune Cookie (written by Keiko Doi)

NOTES
• 発売元:アルファエンタープライズ
• CD発売年:1983年
• 品番:YCD8301
• 解説付
• 発売時の価格:\3,500

2016年8月25日

VERY COOL 「ヴェリー・クール」 / NAOKO TERAI (2014)

CDの帯(初回プレス盤):ヴェリー・クール / 寺井尚子Album Cover (front): Very cool / Naoko Terai (寺井尚子)   CD Case (front): Very cool / Naoko Terai (寺井尚子)   CD Case (back): Very cool / Naoko Terai (寺井尚子)

Very cool (ヴェリー・クール) / 寺井尚子

こちらは、ジャズ・ヴァイオリニストの寺井尚子さんの17作目(ベスト・アルバムを除く)となるアルバム「Very cool / ヴェリー・クール」。

アルバムはタイトルにもある「クール」をテーマにして制作されたそうで、そこには「情熱的」といった表現で語られることの多かったこれまでのイメージを打破し、更に一歩踏み出すという意味があったとブックレットに掲載された寺井尚子さん自身の解説に記されています。

自分が寺井さんの音楽に惹かれる理由のひとつにアンサンブルの妙といったものがあります。ヴァイオリン+バック・バンドのような感じじゃないところが良いんですよね。このアルバムだと曲によってはピアノやヴィブラフォンのソロがあったりもしますし。

まぁ、裏を返せば、寺井さんのヴァイオリンが一歩引く場面があることで、曲にメリハリができて、寺井さんのヴァイオリンもより引き立つという効果もあると思うのですが、ソリストのアルバムって、他の楽器はオケ扱い的なものが案外多いので、こういったそれぞれの楽器に存在感が感じられる一体感のあるサウンドっていいなと思うところ。

このアルバム"Very cool"はブルーノート関連の曲も然ることながら、ラテン系のナンバーが比較的多く収録されているのが特徴で、当初は、レギュラー・カルテットに加え、ヴィブラフォン奏者とパーカッション奏者がゲストで参加しているのもラテン系のサウンドに合わせてのことだと思っていたら、実際は逆で、ラテン系のナンバーが多くなったのはメンバーの個性や長所をどうすれば活かせるかを考えての結果だそうです。

それにしても、ヴィブラフォン奏者とパーカッション奏者がゲストで参加しているということもあり、何処となくフルーツを盛ったカクテルが似合いそうな、夏にピッタリのお洒落な南国風サウンドといった雰囲気がありますね。実際、私自身は今年も夏になってから良く聴いているアルバムで、夏に聴くと何となく心地良さが増すような感じがあるんですよね。それに車の中で聴いても雰囲気があって中々良いです。

CD Case (inside): Very cool / Naoko Terai (寺井尚子)   CD: Very cool / Naoko Terai (寺井尚子)

ブックレットにはそれぞれの曲について寺井さん自身の解説と、スタンダード・ナンバーについては曲の生い立ちが併せて掲載されています。スタンダード・ナンバーに詳しくない自分にとってはこういうのはありがたいところ。スタンダード・ナンバーの多くが自分が生まれる前に誕生した曲ですし、曲の歴史を知ることでそれぞれの曲をより深く楽しめますからね。

ちなみに、このアルバムでは、5曲目の「Dancing In The Wind / ダンシング・イン・ザ・ウインド」が寺井さん作曲した曲、そして9曲目の「Cool Vibrations / クール・ヴァイブレーションズ」がレギュラー・カルテットのひとりである北島直樹が作曲した曲がオリジナル曲になります。アルバムには毎回、寺井さんやレギュラー・カルテットによるオリジナル曲が数曲収録されているわけですが、このアルバムに限らず、スタンダード・ナンバーと並んでいても違和感が無いところは流石といった感じ。

車に誰かを乗せて、このアルバムをかけたら、好感度がアップしそうな・・・、そんなとってもクールなアルバムです。

 

▼ 寺井尚子 - カンタロープ・アイランド

https://www.youtube.com/watch?v=2Bl7YFHL6nA

 

▼ 寺井尚子 - キサス・キサス・キサス

https://www.youtube.com/watch?v=XLx_-uEK4FU

 

CDの帯:ヴェリー・クール / 寺井尚子TRACK LIST

1. Manha De Carnaval / 2. Quizas. Quizas. Quizas / 3. Cantaloupe Island / 4. Estrellita / 5. Dancing In The Wind / 6. Little B's Poem / 7. Tempus Fugit / 8. Everything Happens To Me / 9. Cool Vibrations / 10. Begin The Beguine / 11. Estrellita [CM Version] (Bonus Track)

1. 黒いオルフェ / 2. キサス・キサス・キサス / 3. カンタロープ・アイランド / 4. エストレリータ / 5. ダンシング・イン・ザ・ウインド / 6. リトル・Bズ・ポエム / 7. テンパス・フュージット / 8. エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー / 9. クール・ヴァイブレーションズ / 10. ビギン・ザ・ビギン / 11. エストレリータ(ボーナス・トラック)

 

NOTES

寺井尚子 (vln)
北島直樹 (p) - 11 抜ける
店網邦雄 (b)
中沢剛 (ds) - 11 抜ける
山本玲子 (vib) - 1, 2, 3, 6, 7, 9
松岡“matzz”高廣 (perc) - 2, 3, 5, 7, 10
ジャンゴ・リズム (g) - 11

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 寺井尚子さん自身の全曲解説付き

 

 

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2016年8月17日

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CDの帯(初回プレス盤):ホット・ジャズ / 寺井尚子Album Cover (front): HOT JAZZ...and Libertango 2015 / Naoko Terai (寺井尚子)   CD Case (front): HOT JAZZ...and Libertango 2015 / Naoko Terai (寺井尚子)   CD Case (back): HOT JAZZ...and Libertango 2015 / Naoko Terai (寺井尚子)

HOT JAZZ...and Libertango 2015 (ホット・ジャズ) / 寺井尚子

私が初めて寺井尚子さんの音楽に触れたのは以前にリリースされたベスト・アルバムだったのですが、聴く前はジャズとヴァイオリンという異色の組み合わせに、これまでに耳にしたことがない何かしらを期待する反面、ジャズにヴァイオリンは合わないんじゃないのかという思いも少なからずありました。

ところが、これが奇をてらったようなものではないばかりか、全く違和感が無いというか、見事に融合しているように感じたんですよね。特に惹かれたのが、オリジナル曲の「Thinking Of You / シンキング・オブ・ユー」や、「All For You / オール・フォー・ユー」、「Pure Moment / ピュア・モーメント」といった曲だったことも、寺井さんの音楽に興味を持った要因でもありました。

どちらかと言うと、自分自身はあまりジャズといったものを聴かないのですが、そのベストに収録されていたジャズのスタンダード・ナンバーも、そんな自分でも楽しめるくらい聴きやすいものでありましたし、そういった意味では、もしかしたら寺井さん自身も、ジャズの裾野を広げるといったことを考えられているのかもしれないですね。

この「HOT JAZZ...and Libertango 2015 / ホット・ジャズ」は、前作の「Very cool / ヴェリー・クール」から約1年ぶりのアルバムということで、それほど前作とは間が空いたわけではないのですが、レギュラー・グループを12年ぶりに一新してレコーディングされたアルバムということもあり、そういった意味では、前作をひとつの区切りとして今後の方向性を示した門出となるアルバムとも言えそうです。

又、そのことは、寺井さんのライフワークとも言えるような長年演奏を続けられている「Libertango / リベルタンゴ」や「Spain / スペイン」といったスタンダード・ナンバーを改めて取り上げて、この新たな布陣でレコーディングされていることからもうかがい知れるのではないかと思います。

CD Case (inside): HOT JAZZ...and Libertango 2015 / Naoko Terai (寺井尚子)   CD: HOT JAZZ...and Libertango 2015 / Naoko Terai (寺井尚子)

アルバムは、寺井さん作曲のオリジナル曲が2曲と、寺井さんとは旧知の仲であり、今回からメンバーに加わったジャズ・ピアニストの佐山雅弘氏が作曲した曲が4曲で、その他の6曲はスタンダード・ナンバーやトラディショナル曲といった構成。ちなみに、「Fragile / フラジャイル」はスティングのカヴァー曲で、過去にも1999年のセカンド・アルバム「Pure Moment / ピュア・モーメント」でも取り上げられていた曲。

それぞれの曲については、寺井さん自身による解説がブックレットに記載されているので、是非ともアルバムを買って読んでいただければと思います。各曲での演奏に込められた想いなどが伝わってくる内容で、それらを知ることによって造詣も深まり、それぞれの曲をより深く熱く堪能できるのではないかと思います。

 

TRACK LIST
1. Tango Pour Claude / 2. Slow Dance Of Love / 3. Fragile / 4. Blue Bossa / 5. A Story Of Wind / 6. In The Velvet / 7. Spain / 8. Happy Bird / 9. November / 10. Ariake Dawn / 11. Libertango / 12. Shenandoah

1. クロードのタンゴ / 2. スロー・ダンス・オブ・ラヴ / 3. フラジャイル / 4. ブルー・ボッサ / 5. 風のストーリー / 6. イン・ザ・ヴェルヴェット / 7. スペイン / 8. ハッピー・バード / 9. ノヴェンバー / 10. 有明ドーン / 11. リベルタンゴ 2015 / 12. シェナンドー

NOTES
• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 寺井尚子さん自身の全曲解説付き

 

▼ 寺井尚子 - リベルタンゴ

https://www.youtube.com/watch?v=KDKPiR8ghR0

 

▼ 寺井尚子 - リベルタンゴ with Coba (Cobaさんとの共演)
https://www.youtube.com/watch?v=88GduC2P7Gg

▼ 寺井尚子 - リベルタンゴ with Richard Galliano (リシャール・ガリアーノとの共演)
https://www.youtube.com/watch?v=sulLOz98T4w

▼ 寺井尚子 - スペイン
https://www.youtube.com/watch?v=x8JWNCmJ85Y

▼ 寺井尚子 - ノヴェンバー 
https://www.youtube.com/watch?v=ErFSYnZVc4Y

 

 

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2015年4月17日

SPIRIT 「スピリット」 [初回限定盤 / CD+DVD] / KAORI KOBAYASHI (2014)

CDの帯:スピリット / 小林香織Album Cover (front): Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)   Album Cover (back): Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)   CD Case (Back Cover): Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)

こちらはサックス奏者の小林香織さん9枚目のアルバム「Spirit / スピリット」。今回は全曲彼女のオリジナル作品となっており、全体的にポップで親しみ易いアルバムといった印象。

アルバムは日本の音楽をテーマに制作されたそうで、彼女曰く、小さい頃に良く聴いていた日本のメロディーといったものを念頭に曲作りを行ったとのこと。

と、そういった趣旨で制作されたアルバムということもあり、5曲目の「安土桃山 / AZUCHI-MOMOYAMA」と、6曲目の「江戸前 / EDO-MAE」では、ゲストに津軽三味線奏者の浅野祥さんを迎えたコラボレーションも披露されています。

アジア諸国で活動うんぬんといったキャッチコピーが使われることが多い彼女ですが、このように自身の原点を見据えた音楽的方向性を示すことも良いのではないかと個人的には思っています。

ただ、音楽の方向性としては、彼女自身も言っているように、日本の音楽がテーマとはいっても、どちらかといえばポップスやロック寄りといった雰囲気があるので、サックスに於いても、意図的にそういった点を意識したような奏法になっている印象があります。まぁ、私自身、その辺りについては詳しいわけではないので、あくまでも素人目に感じるという部分での話しにはなるのですが。

アルバムは勿論、全曲インストゥルメンタル曲という構成ではあるのですが、押しの強い曲が多いので、中だるみといったこともなく、最後まで飽きることなく聴けるアルバムではないかと思います。前半のアップテンポの曲も然ることながら、後半の充実度が光るアルバムで、サックス奏者としてだけではなく、コンポーザーとしての力量も発揮されたアルバムといった感じ。

 

▼ 左から、CD、販売店特典のポストカード、初回限定盤付属のDVD

CD: Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)   Post Card: Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)   DVD: Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)

 

初回限定盤に付属のDVDにはインドネシアのジャカルタで行なわれた"Java Jazz Fsstival"でのライヴ映像が収録されているのですが、残念ながら、このDVD、自分の環境では"Mac"でも"Windows"でもパソコンでの再生ができないんですよね。外付けのドライブでも試したけどダメでした。勿論、DVDプレーヤーでは再生できるのですが、こういう仕様なら、DVDじゃなく、音声だけを収録したCDの方が良かったかも。

 

CD Case (inside): Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)   CD + Post Card: Spirit / Kaori Kobayashi (小林香織)

 

個人的には、9曲目の「流れ星 / Shooting Star」が一番好きで、この曲は昨年からずっと繰り返し聴いています。日本の伝統楽器である津軽三味線を採り入れた「安土桃山 / AZUCHI-MOMOYAMA」と、「江戸前 / EDO-MAE」については、当初は普通にギターでもよかったんじゃないかとか思うようなところもあったのですが、何回か聴いていくうちに、幾分理解できるというか、慣れてきた感じはします。曲のテーマからしても、必然性があってのことでしょうからね。

他には、ドラムの音がもっとエッジの効いた歯切れの良い固めの音だったら良かったのになぁとか思うところはあるのですが、でも、まぁ、この辺りは個人の好みの部分ですからね。

それにしても、ライヴで映えそうな曲が多いですね。ライヴの最後を締める曲はやっぱり「エンディング / See You」なんでしょうか。

 

TRACK LIST (初回限定盤 / CD+DVD)
Disc 1 (CD)
1. ハイ・フライヤー / 2. ザ・ファイター / 3. 太陽のオレンジ / 4. 光と影 / 5. 安土桃山 / 6. 江戸前 / 7. いつか見た夢 / 8. キミがいた場所 / 9. 流れ星 / 10. 涙のあとに / 11. エンディング / 12. 陽だまり

1. High Flyer / 2. The Fighter / 3. Sunny Orange / 4. Light and Shadow / 5. AZUCHI-MOMOYAMA / 6. EDO-MAE / 7. Dream / 8. Now and Forever / 9. Shooting Star / 10. Looking Forward / 11. See You / 12. Place In The Sun

Disc 2 (DVD) - Kaori Kobayashi Live at the Jakarta International Java Jazz Fsstival 2013
1. England Funk / 2. ONE! / 3. Lovin’ You / 4. Nothing’s Gonna Change My Love for You / 5. Great India / 6. City Lights

NOTES
• ゲスト:浅野祥(津軽三味線)

 

 

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Kaori Kobayashi Live - Live at STB139 [DVD] (2006) / Kaori Kobayashi (小林香織)

2012年8月27日

KAORI KOBAYASHI LIVE - LIVE AT STB139 [DVD] / KAORI KOBAYASHI (2006)

DVD Cover (front): Kaori Kobayashi Live / Kaori Kobayashi (小林香織)   DVD Cover (back): Kaori Kobayashi Live / Kaori Kobayashi (小林香織)   DVD Cover (inside): Kaori Kobayashi Live / Kaori Kobayashi (小林香織)

これは2006年6月28日に東京六本木STB139で行われた小林香織さんのライヴを収録したDVD。値段は少々高めながらも、値段に見合うだけのライヴ映像とサウンドを堪能できます。小林香織さんの演奏は勿論のことながら各楽器のアンサンブルがとても良いのでサウンドだけでも十分楽しめるんですよね。

そもそもは"YouTube"にあった"Nothing's Gonna Change My Love For You"の動画をたまたま見たのがこのDVDを購入したきっかけだったわけですが、実のところそれまでは彼女の存在さえ知りませんでした。これはサックス奏者の小林香織さんにとって初の"Live DVD"だそうですが、個人的にはスタジオ録音よりもライヴでの演奏の方がより魅力を発揮する人といった印象。普段はあまりこの手のジャンルの音楽をそれほど聴いているわけではありませんが、それでもそんな自分がこのDVDを買ってからは繰り返し見て聴いているのですから、それだけ自分の心に響いているのだと思います。実際のところ、普段はDVDから抽出したサウンドを聴いて楽しんでいるのですが、ただこのDVDだけは直ぐにセットして見れるようにとラックには入れずに、DVDプレイヤーの上に置いています。

DVD: Kaori Kobayashi Live / Kaori Kobayashi (小林香織)   Promotional Sticker: Kaori Kobayashi Live / Kaori Kobayashi (小林香織)

ハイライトはと言えば、やはり10曲目の"Nothing's Gonna Change My Love For You"になるかと思いますが、それでも1曲目からラストの13曲目まで全体を通して十分に楽しめるライヴ・サウンドです。

当初は"Nothing's Gonna Change My Love For You"ばかりを見て聴いていましたが、最近は気分によって全体から満遍なく選んで聴いている感じですね。アップテンポなメロディーに躍動感と高揚感がある"Bird Island"、"Sunset Ocean"、"Energy"といった曲もまたいいんですよねこれが。これだけ素晴らしいサウンドなら、音源だけのCDを加えて欲しかったところですが、何れ音源だけのライヴ・アルバムとしてもリリースして欲しいですね。

 

TRACK LIST
1. Solar / 2. Bird Island / 3. Lovely Blossom / 4. Smoky / 5. Grace / 6. Sunset Ocean / 7. Kira-Kira / 8. Free / 9. Moment Of Loneliness / 10. Nothing's Gonna Change My Love For You / 11. Energy / 12. Sunshine / 13. Solar (Minor Version)

• Bonus Features: Reheasal & Backstage, Slide Show

1. ソーラー / 2. バード・アイランド / 3. ラヴリー・ブラッサム / 4. スモーキー / 5. グレース / 6. サンセット・オーシャン / 7. キラキラ / 8. フリー / 9. モーメント・オブ・ロンリネス / 10. 変わらぬ想い / 11. エナジー / 12. サンシャイン / 13. ソーラー(マイナー・ヴァージョン)

• ボーナス映像:リハーサル&バック・ステージ風景、スライド・ショー

 

▼ Kaori Kobayashi Live - Nothing's Gonna Change My Love For You

https://www.youtube.com/watch?v=q-fxs_ZWXH4

 

▼ Kaori Kobayashi Live - Sunset Ocean

https://www.youtube.com/watch?v=40aPHBjRJ2o

 

▼ Kaori Kobayashi Live - Energy

https://www.youtube.com/watch?v=Pbyib3vO_hk

 

 

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Spirit [初回限定盤 / CD + DVD] (2014) / Kaori Kobayashi (小林香織)

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